お世話さまです、前田です。
朝夜と、秋の虫が鳴いている前田邸でッス!
昼は暑くても、もう秋なのですね。
♪いまは、もう秋
誰もいない、前田邸♪
さあ、今日は久々のコラムです!
◆[コラム]人前で’あがらず’に弾き語る方法
「私、’あがり症’なので、、、」
「緊張して手が震える~~~」
とはよく聞く言葉です。
マエダも初めてひとり弾き語りでライブをした時は、
1曲目はずっと足が震えてました(笑)
ほかにも心拍数が上がる、口が乾き汗が出る―etcetc
このあがる、名詞でいえば’あがり’とは、
難しくいうと「演奏不安」というそうです。
この演奏不安は、大きく2つに分かれます。
それが、「身体の興奮と心の不安」です。
身体の興奮
口が乾いたり汗をかいたり、手足が震えるといった身体的状態。
実はこれ、例えばジャングルで虎に出くわした時のように、
街中でやあまだ君がマエダに出くわしたときのように、
今まさにある恐怖に直面した際に身体が引き起こす、
‘適応的’な状態なのですね。
つまり、自律神経により、
身体が勝手に興奮状態になってしまうのですが、
これは身体としては’正常’なことなのです。
しかし!
いやそうはいってもマエダさん、程度の差はあれ、
身体がいわば’パニック状態’で本番演奏することになるため、
「リハでは上手くいったのに~~!!」という、
これまたよく聞くセリフに帰結するわけです。
心の不安
もう一つのあがり要素、それが’心の認知的な不安によるあがり’です。
つまり心の感情などの揺れを、何をどう捉えるか?ということ。
そう、演奏の出来不出来を招く原因は、心の不安が大なのです。
街中で虎に出くわす恐怖とまではいかなくても、
何らかの’脅威”ストレス’を感じると演奏不安、
つまり、あがり度が高まります。
例えば、
人前で初めて弾き語りを披露する
練習不足で演奏に自信が持てない
新曲披露なのでうまくいくかわからない etcetc
本番演奏というやり直しのきかない
「予測不能な状態に置かれると、気持ちが落ち着かず、
うまく行う自信を失ってしまう」のです。
これがあがりを引き起こします。
で、出来不出来を左右する’あがり’でコワいのが、
演奏において徐々に質が下がっていくのではなく、
突然演奏が崩壊する、という事態が生じることです。
よくいう「頭が真っ白になる」ですね。
一旦こうなると、もう立て直せません。。。
いや、おそろしやおそろしや。
あなたは経験ありますか?
ライブ中にこれが起こると、その曲はもちろん、
その後の演奏にも響きます。
歌うのを途中で止めたくなる
集中力が切れる、、、
これでは良い演奏になるわけがありませんね(´;ω;`)
いや、おそろしや、マエダは経験ありんすよ。。。
あがりを克服、軽減する9つの方法
心理学の世界に、「認知行動療法」という領域・手法があります。
「認知行動療法は、ある状況に出くわした時に、
私たちが持つ感情と行動が、
その状況をどうとらえるか(認知)によって
影響を受けることに着目します」
「より現実的で幅広いとらえ方(認知)を
自分自身によって選択できるようになることで、
必要以上に落ち込んだり、不安になったりするといった不快な感情を軽くして、
ご本人が本来持っている力を発揮できることを目指します」
引用:厚生労働省e-ヘルスネット
演奏不安(あがり)にも、この認知行動療法的な、
認知を変え、その結果行動が変わる、
という認知と行動変容が効果的といわれています。
何のこっちゃ??? ・・・ですかね(笑)
難しいことはさておき、あがり克服にはとらえ方(認知)と行動の、
二つの方法がある、ということを押さえておいていただければよいです。
認知的方法
1)不安をポジティブに捉える:演奏前の不安を、ごく普通のことで、
むしろ演奏に役立つものだと捉える。
2)ポジティブなセルフトーク(心の中で自分自身に言い聞かせる言葉):
例:多少のミスはあたりまえ。だれでもそうだ。
:あんぷらぐど弾き語り倶楽部のみんなは、
私がうまく演奏できるよう願ってくれているし、
少しぐらい失敗しても大目に見てくれるだろう。
3)メンタルリハーサルとイメージ:
優れたスポーツ選手も、メンタルリハーサルをすると聞いたことがあります。
イメージトレーニング、というものですかね。
私達弾き語り演奏家も、本番中の演奏をイメージしてリハするのも有効です。
これは、スポーツ選手でも我々音楽家でも、
実際の試合や演奏中に、望ましいふるまいを可能にする
一種の神経筋プログラムが形成されることにあるようです。
4)目標設定:
例:16ビートのストロークをできるようにする(過程目標)
:ビートルズのあの曲を弾き語る!(到達目標)
※到達目標より、過程目標に重点を置く方がよい。
行動的方法
5)リラクゼーション:定期的に行ったり、演奏前に行う。
例:自己暗示・イメージ、瞑想、呼吸法、ヨガ、ストレッチetc
6)演奏前のルーティーン:演奏に向けて身心を最適な状態に導くために行う、
決まった所作
例:ポジティブなセルフトーク、リラクゼーション、飲食物の摂取 etcetc
7)不安階層:0(全く不安ではない)~100(非常に不安である)
不安度の異なるあらゆる演奏場面を考えだす。
不安度が低い階層から徐々に不安度の高い階層へ、
いずれでも満足に演奏できるように繰り返していく。
8)演奏の助けとなる生活習慣:睡眠・食事・運動等健康的生活。
ストレスを防ぎ、本番中の集中力・持続的エネルギー生成を途切れなくする。
9)フロー状態:最高の演奏ができる状態を目指す。
参考文献:演奏を支える心と科学 リチャード・パーンカット他 誠信書房
第4章 演奏不安 を参照・引用しました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いかがだったでしょうか?
個人的に、行動的方法はなかなか面白かったですね。
認知的方法は案外やっているものもありましたね。
行動的方法は、おもに、
あがりによって身体がパニック状態にならないようにするためのものですね。
身体のリラックス、心の平常心―
あがらないためには、
イメージングでメンタルと神経筋をプログラムし、
ストレス反応を軽減し、
リラックスして身体を柔軟にほぐし、
セルフトークで常によい心身の状態に置く―
ということが必要になるでしょうか(^^♪
あなたもぜひ試してみてください!
ではでは今日はこの辺で!
コメント