腹式呼吸とは
私たちは息を吸うとき、肺の容量を広げています。
腹式呼吸とは横隔膜を使って肺に息を入れる呼吸法のことです。
横隔膜は肺の下側にあり、肺と内臓を隔てています。
そして、息を吸うときに
胃腸や肝臓など内臓を押し下げることで、
肺の容積を大きくしています。
歌にとって腹式呼吸が大切な理由
腹式で的確な呼吸ができていると、か細く弱々しい声ではない、
芯がありハリのある声といいましょうか、
歌声に奥行きと充実感が加わります。
自由自在にアクセントや変化に富んだリズム、
声に強弱をつけることができます。
また、長時間歌い続けても疲れません。
声帯への負荷を抑えることもできますので
高齢になっても声質や音域を維持する効果があります。
ただし、歌唱時に、これを自分のコントロール下において、
意識的に行おうとすると途端に難しくなるのが、
われわれ素人には困ったところです(笑)
支え
人の呼吸では、横隔膜で内臓を押し下げ、肺の容量をあげます。
人は吸気、息を吸うときにエネルギーを強く使います。
しかし、吐くときは自然に息が吐き出されます。
強制的に大きく広げられた肺は、
伸ばされたゴムが自然に元のサイズに戻るように、
意識せずとも自然に元に戻ります。
なので呼気(吐く息)は、意識しないと、
すぐに勝手に終わってしまうのです。
これがいわゆる「支えがない」呼気です。
支えがないとどうなるかというと、
吸った息をアッという間に使ってしまいます。
これでは長いフレーズなど歌いきることができませんね。
支えがある呼気は、吐く息を意識していると、
ゆっくりと元に戻ります。
横隔膜がゆっくりと上昇する、ということです。
つまり、安定した美しい響きで、長いフレーズも歌いきれる歌唱ができる、
ということですね。
ですので、少ない肺活量でも、
吸った息を少しずつ、効率よく使えば
十分な声量と持続する息を得ることができるのです。
あわせてどうぞ~初級編
声の出る仕組み
http://hikikatari.club/2016/03/12/post-139/
歌は呼吸が8割!
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