音の高さを変える仕組み
【声帯と筋肉】
声帯はそれ自体で伸びたり縮んだりできません。
周りの筋肉によって、それが可能になります。
この、声帯の動きをコントロールしているのが
「内喉頭筋」です。
そのうちの音の高さを変えるのに重要な筋肉が
「輪状甲状筋」です。
ギターの弦を引き締めて音を高めるように、
輪状甲状筋が動くと声帯が引き伸ばされ、
音の高さが変わる作用が生じます。
この内喉頭筋が、うら声・地声を司ります。
参照⇒【地声と裏声】発声で高い声を出すには?~地声と裏声
https://hikikatari.club/2016/03/05/post-135/
喚声点とは?
歌の上手な人の発声の特徴は、低音でも高音部でも、
1)声質、つまりその人独自の「音色」が変わらないこと
2)声の出ている場所・位置が一定であること
があげられます。
【地声と裏声】で解説したように、私たちが歌う際に、
ある音にくると発声を変えなければその音が出ない場所があります。
その音を「チェンジ」「喚声点」といいます。
「通り抜ける」という意味を持つイタリア語の
「パッサッージュ」を使うこともあります。
声質を変えるこのチェンジ部分をスムーズに、
低音から高音まで一つの線上で流れるように作っていけると、
たいへんきれいな声が出ます。
チェンジの音では、声を無理に出そうとするので、
喉を絞めてしまいがちです。
するとスムーズな切り替えが困難になって声が上ずったり、
ひっくり返ったり、声色の変化が起こってしまいます。
そうならないために、口の奥、喉を開け、
首・肩・のどの筋肉をリラックスさせて、
呼吸のサポートを受けましょう!
難しいテクニックを身につける!
うら声・地声を司る内喉頭筋が、上手に使いこなせると、
このチェンジでバランスを崩さず声を上手に出せます。
声質の変わる継ぎ目を、なめらかに移行させる―
地声と裏声を混ぜる、
「ミックスボイス」といわれる技術を身につけるのです。
この項の技術を身につけるには、
時間と練習を要する、「歌の関所」になります。
一時しのぎで無理に高音を出したり音域を広げたりするのでなく、
ライブなどでも信頼して使えるテクニックにまで育てましょう!
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