この曲は、
「青春に別れを告げなければいけない人・
挫折していった人たちの心を代弁したので、
多くの人々の共感を得た」(日本抒情歌全集3 p440)
という。
この曲を歌いたいという人は、
同時代を青春リアルタイムで過ごした方々だろう。
ぬしこと前田は同時代ではない。
この曲は75年発表なのだが、すると小四ぐらいだ。
または最近、昭和歌謡曲ソングが大好き、
という若い世代が増えてきているらしいので、
そういう若い人もいわば古典として歌う曲になっているのだろうか。
歌うコツ
全体的に言うと、メロディー、コード進行など複雑で難しくはないので心地よく歌える。
しかしだからこそ、歌唱力や表現力が問われると思ってよい。
原曲はBmでやや高い。
なので 1音下げAm、もしくはカポ1:Amでもよい。
低音も一部出てくるので、キー選びの際は考慮しよう。
歌詞を読む
この歌詞の時代背景をリアルタイムで過ごした・経験した方々は、
その当時のことをありありと思い出そう。
それをイメージしながら歌うと聴き手にすごく伝わる。
また、この曲を「どう歌いたいのか」という解釈にも一味スパイスが加わる。
まるで料理の隠し味のように。
それがあなただけのオリジナル「いちご白書」なのだ・。
つまりコピーからカバーへ、である。
語るように歌う
この曲は「語り」が主になる。
曲を通して、どのような「息づかい」で語るか、ここが肝になる。
一番:
Aメロ
同じメロディの繰り返し×2回だが、
ここを1回目2回目と同じような息づかい、
つまり単なるメロディーの繰り返しで歌っては、
聴き手に伝わらない。
メロディーが同じでも、歌詞つまり言葉が違うので自然当然、
語り口も違ってくる。
ここを表現するのが「息づかい」である。
息づかいによって表現するとは、いかなることか?
そのために歌詞を「朗読」するのである。
口に出して読んでいただければ、わかると思う。
言葉(歌詞)の、言いにくさ・イントネーション・
どの文字にアクセントがあるか(強いか弱いか)、
が理解できる。
しゃべり口調と同じ息の吐き方、言葉のいい方で、
メロディに歌詞をのせて歌うのだ。
【参考】
ピアノの音を評して、
「音の粒がそろっている」という言い方をすることがある。
歌も「声の粒がそろっている」、つまり一定で歌えるように習練しよう!
サビ
サビ
ここもポイントの一つは、Aメロ部と同様、
繰り返しのメロディをどう歌うか?である。
さびなのでここは歌いあげるところだが、
(ピアノ伴奏譜をみると、ここはmf、つまりメゾフォルテやや強くである)
「どう歌いあげるか」を「決める」ことが大切になる。
音程は高音になるので、いきおい声を張り上げたくなるが、
そこをどうコントロールするか?
ここに発声の基本ができているかどうかが問われる。
え?お前はどうだ、ってか??
胸を張って答えよう、ただ今修行中だと(笑)
さび2~収める
サビ2 君も~
ピアノ伴奏譜を見ると、mpメゾピアノやや弱く、になっている。
サビで盛り上げ、ここで納めにかかるのだ。
特に曲の最後は「二人だけもメモリー どこかでもう一度」、
ここを2回繰り返している。
「メモリー」がキー・フレーズだ。
ここにどんな「思い」を込めるかで、
あなたのいちご白書が完成するのだ!
動画集
ギター演奏は下記動画を参考にどうぞ。
楽譜はこちらから⇒「いちご白書」をもう一度 ギター弾き語り/ 初級
ユーミンとバンバン『いちご白書』をもう一度 2004/1/10
【埋め込みなし】松任谷由実(荒井由実)_いちご白書をもう一度_弾かな語りライブ
https://youtu.be/bbrJIjBMi60
荒井由実 いちご白書をもう一度
ばんばひろふみ 「いちご白書」をもう一度
↓語るように丁寧に歌っている。
↓うまいなあ、この人は。
松山千春 『いちご白書をもう一度』